I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

仮説主導型の実験

典型的な仮説主導型実験のコツは単純だ。周知の科学的学説を調べ,まだ誰も実証していない些細な問題を見つける。証明する実験を行ない,総体としての学説を支持する。そして,発表するのだ。
 このタイプの実験は簡単に読めるし,結果は必ず発表される。大学での昇進と在職を確実にする履歴書も作れる。失敗のリスクが少ないので,調査会社にも人気だ。私の推定では,発表された研究のほぼ全てがこの領分に入っている。
 要は,仮説主導の実験はひどくつまらないということだ。ほとんどの場合,実験結果を読む必要さえない。基本的に最初の段階で分かっていることを,科学者が証明しているに過ぎないからだ。すでに周知の仮説があるということは,人々は既に科学的論点の面白さが分かっているということだ。実験結果はせいぜい,知識を追加的に増やす程度のものにしかならない。もちろん,周知の仮説が間違いだと分かれば,実に面白いことになるだろう。だが,そのような結果は誰も信じないので,発表するのはほぼ不可能に近い。

グレゴリー・バーンズ 浅井みどり(訳) (2015). 犬の気持ちを科学する シンコーミュージック・エンタテイメント pp.59

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