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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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大学の配偶者雇用制度

 別々の大学に就職して就寝しなくなったら不仲であるという思い込みがあるので,単身赴任は奇異の目でみられる。だからほとんどの場合,カップルのどちらかがテニュア教授になるという夢を諦めるしかない。このため,公募で受かった人の配偶者も一緒に雇う「配偶者雇用」を実施している大学もある。この場合,一緒についてくる配偶者は「ご相伴(にあずかる)配偶者」(Trailing Spouse)や「二番手雇用」と呼ばれる。アメリカらしく正式に結婚していないカップルにも適用され,同性愛者の結婚が法律で認められていなかった時代には,ゲイやレズビアンのカップルにも適用されていた。このため「パートナー雇用」と呼ばれることもある。


 大学によっては正式に配偶者雇用の手順が定まっているところもあるが,ほとんどの場合,個別の対応をする。まず公募で受かったほうが大学に打診し,配偶者の履歴書や業績一覧を提出するが,配偶者雇用が上手くいくかどうかには,いろいろな要因が絡んでくる。まず大学側が配偶者雇用を推奨していることと,もう一人雇えるだけの財政の余裕があることが条件になる。これらがクリアできると次に配偶者の業績や能力が吟味される。大学や学科によって違うが,正規の公募の最終審査に残るレベルが最低限の基準になることが多い。



アキ・ロバーツ 竹内 洋 (2017). アメリカ大学の裏側:「世界最高水準」は危機にあるのか? 朝日新聞出版 pp.70-71


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