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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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海外の大学概念の移植

 近代日本の大学は,こうして欧米各地に広がった大学概念を移植することにより誕生したものである。明治政府は,まるで品目ごとに流行最先端のブランド品を買い込む慣れない消費者のように,医学と理学はドイツ,法学はフランス,工学はスコットランド,農学はアメリカ,文学はイングランドといった仕方で当時は最先端と考えられていた国から外国人教師を招き,またそこに留学生を送り,近代日本の学知の基礎を築いた。文字通りそれは「移植」だったのだが,この移植された知が,森有礼の構想により天皇のまなざしの下で結びつき,「帝国大学」という,中世の大学ともフンボルト型大学とも異なる近代日本的な類型を生み出していく。
吉見俊哉 (2011). 大学とは何か 岩波書店 pp. 15

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