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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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ピロリ菌の減少

 私たちの研究は次のようなことも示した。20世紀初頭にアメリカで生まれた人の多くはピロリ菌の保菌者であった。しかし1995年以降に生まれた人で言えば,その割合は6パーセント以下となる。同じ傾向はドイツや北欧でも見られた。事実,ピロリ菌は世界中のどこでも減少を続けていた。先進国ではその速度が速いだけで,開発途上国でもやはり減っていた。この違いには,地理的要因ではなく社会経済的状況が影響しているようだった。貧しい人はピロリ菌を保持する傾向にあり,豊かな人々はそうではない。これは世界的な傾向であった。ピロリ菌を持たないことは,豊かであることと同様によいことと見なされているかのようでさえあった。
マーティン・J・ブレイザー 山本太郎(訳) (2015). 失われてゆく,我々の内なる細菌 みすず書房 pp. 128

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