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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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生物は不変?

ダーウィンは,分類学がある基本的な考え——生物は永遠に不変だという考えに基づいていることを,どういうわけか忘れていた。アリストテレスは種は不変だと考えた。リンネが分類したのは単なる種ではなく,神が創造した不変の種,すなわち天地創造の日から変わっていない種だった。当時,世間の人は皆,生物は不変だと考えていた。いったい誰かが,生物が進化することを知っていただろう。不変の種からなる不動の階層構造,それこそが自然界の秩序なのだ。しかしダーウィンは,その分類学の大前提を無視し,種は少しずつ変化して他のものに変わっていくという自らの洞察に導かれるまま,茫洋たる大海に舟を漕ぎ出したのである。

キャロル・キサク・ヨーン 三中信宏・野中香方子(訳) (2013). 自然を名づける:なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか NTT出版 pp.81
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