忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

一年間の地図

ではこの種のテストで,時間の空間的可視化について何がわかるのだろう?マーク・プライスという研究者がノルウェーのベルゲン大学で,時間と空間の共感覚を持つ被験者に,1年の月がどう並んでいるか図を描かせた。その後,被験者をコンピューターの前に座らせ,1月から12月のどれかをランダムに画面に映し出す。このときは文字に色はついていなかった。被験者への指示は,ただ1年の前半の月に割り当てられたキーと,後半の月に割り当てられたキーを押すことだけだ。そこでプライスは次のようなことに気づいた。その人の頭の中にある1年の地図で3月が左上にあった場合,前半の月に割り当てられたキーが,キーボードの左側にあるときのほうが速く打てる。けれども前半の月のキーがN(右手側の隅)だと,打つのが遅くなる。地図のことは被験者には告げないし,理論的にはキーがどの位置にあっても同じスピードで反応するはずだ。けれども彼らはどうしても地図を思い浮かべてしまうため,自分の地図と一致するキーには速く反応できるのだ。

クラウディア・ハモンド 度会圭子(訳) (2014). 脳の中の時間旅行:なぜ時間はワープするのか インターシフト pp.107
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]