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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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自己愛性パーソナリティ障害

話は少しそれるが,DSM-IV作成過程では,自己愛性パーソナリティ障害を診断カテゴリーとして残すかどうかが議論になった。うつ病など,精神症状が重篤な場合には自己愛性が強まる可能性があり,それを診断カテゴリーとすることが妥当かどうかという意見が出されたためである。わが国では疫学的根拠に乏しいまま若い人に自己愛的な傾向の強い若者のうつ病が増えているといわれるが,年齢にかかわらず,うつ状態が強くなると自己愛的になるのである。もっとも,DSM-IVでは最終的に,自己愛性パーソナリティ障害を削除するだけの科学的根拠がないという理由で,それがそのまま残されることになった。

大野 裕 (2014). 精神医療・診断の手引き:DSM-IIIはなぜ作られ,DSM-5はなぜ批判されたか 金剛出版 pp.129-130
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