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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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ウェルテル効果とパパゲーナ効果

メディアと自殺の関係を調べた研究からは,単なる自殺報道は自殺を誘発する可能性があることが示されている。いわゆる「ウェルテル効果」と呼ばれる現象であるが,啓発活動がこのような効果をもたらす可能性は否定できない。それに対して,モーツァルトのオペラ「魔笛」の登場人物にちなんでつけられた「パパゲーナ効果」と呼ばれる現象がある。これは,単なる自殺報道とは違って,厳しい現実の中で死を考えた人がその死を乗り越えたという報道には自殺予防効果があるというもので,今後の啓発活動のあり方に重要な示唆を与えるものである。

大野 裕 (2014). 精神医療・診断の手引き:DSM-IIIはなぜ作られ,DSM-5はなぜ批判されたか 金剛出版 pp.161
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