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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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宝くじが当たった理由

また,科学で,宝くじが当たる確率を正確に示すことはできるが,誰に当たるかは予測できず,わからない。わからないからこそ,宝くじとして成立しているといえるだろう。
 しかし人間は,宝くじが当たったならば,なぜ「自分に」当たったのかと疑問を呈する。それは偶然であり,理由などないのだが,自分の人生が大きく変わったことの原因を求めてしまう。前に述べたように,もとをただせば,それが「科学する人間の心」の現れなのである。
 大事なことは,宗教や超常現象は「救い」になるのかもしれないが,衣食住や安全の提供には貢献しないということだ。データを集めて理論化し,議論して社会に応用していくといった,科学の民主的な取り組み以外に,文明を支える実用的な方法は,今のところ見出されていないのだ。

石井幹人 (2016). なぜ疑似科学が社会を動かすのか:ヒトはあやしげな理論に騙されたがる PHP研究所 pp. 143
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