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読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

抗生物質とウィルス

 ウイルスは細菌と違って細胞壁を持たないので,ペニシリンのような抗生物質は効果を発揮しない。また,ウイルスのタンパク質合成は宿主のタンパク合成の機構に依存するので,ウイルスのタンパク合成を阻害するためには,宿主タンパク合成も同時に阻害しなくてはならない。ウイルスが人の細胞に寄生すると,風邪やヘルペス,インフルエンザ,他の感染症を起こすが,ウイルスのタンパク合成だけを阻害することはできない。タンパク合成阻害の影響はヒトの身体にも及ぼされる。ヘルペスウイルスに対して用いられるアシクロビルといった薬剤や,ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の複製過程を阻害する薬剤のように,ウイルスが細胞に侵入したり細胞から放出されたり,あるいは複製する過程を阻害する薬もある。ウイルスを抑制することはできるが,治療することはできない。一方,抗生物質はほとんどすべての細菌感染を治療できる。
マーティン・J・ブレイザー 山本太郎(訳) (2015). 失われてゆく,我々の内なる細菌 みすず書房 pp. 74-75

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