I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   
カテゴリー「社会心理学」の記事一覧

補償効果

ある特性に対して矛盾する2つの一般的見方があることを心理学者たちはcompensation effect(補償効果)と呼びます。いくつかのステレオタイプの中にもそれが見られます。たとえば,「女性は男性よりも温かみがあるが,能力は劣る」「金持ちは知性の面で優れているが,どちらかといえば冷たい」「キャリアウーマン,フェミニスト,知識人,レズビアンなど,いわゆる伝統的なイメージと違う女性たちは,能力は高いが(たぶんそのために)温かみに欠ける」などというものです。能力の高い女性たちに対する性差別は,時に非常に敵対的な形をとることもありますが,それは1つには,彼女たちが「女性はやさしいが能力は劣る」という一般的なイメージに合わないからです。

ハイディ・グラント・ハルヴァーソン 高橋由紀子(訳) (2015). だれもわかってくれない:あなたはなぜ誤解されるのか 早川書房 pp.105

気づかない

目を合わせること,うなずき,微笑みが,「温かみ」を表現する三大要素であることを,研究の結果が示しています。ところが,人はたいていの場合,自分がこの3つをしていないことに気がづいていません。友人や家族に聞いて確かめた方がいいかもしれません。

ハイディ・グラント・ハルヴァーソン 高橋由紀子(訳) (2015). だれもわかってくれない:あなたはなぜ誤解されるのか 早川書房 pp.90

瞬間的

ここでも,当人がこういう自問自答をしていることを自覚しているとは限りません。ほとんどが,瞬間的に無意識のレベル(フェーズ1)で起きるからです。ただ,ここでお話しするのは,「フェーズ1」でも,その人に何らかの「アジェンダ」がある場合です。つまり単に相手の印象をつくり上げるだけでなく,相手が敵か味方かをはっきりさせるという目的があるときです。
 では,あなたを判断しようとする人たちは,その答えをあなたのどこに見出すのでしょうか。何十年もの研究の結果が示すのは,対象の特質の中でも特に2つの側面に,最初から注意が集中するということです。それは人間的な温かみと能力です。「温かみ」,つまり親しみやすさ,誠実さ,思いやりなどは,その人が相手に対してよい意図を持っていることの表れととらえられます。「能力」,つまり知性,スキル,優れた仕事ぶりなどは,その気になれば自らの意図を実行に移せることを意味します。能力のある人は,価値ある味方にも,怖い敵にもなりうるというわけです。一方で能力があまりないと思われた場合には,関心を持たれたとしても,同情や蔑みの対象でしかありません。

ハイディ・グラント・ハルヴァーソン 高橋由紀子(訳) (2015). だれもわかってくれない:あなたはなぜ誤解されるのか 早川書房 pp.88

対応バイアス

人が他者を認識するときはまず,何をしているかにかかわらず,その行動がその人に関すること(パーソナリティ,性格,能力など)を反映していると憶測します。前に書いたように,まさにこれが「フェーズI」で起きていることです。心理学者はこれをcorrespondence bias(対応バイアス)と呼びます。つまり何らかの行動とそれを行なった人を結びつけて考える傾向のことです。したがってあなたがミーティングに遅刻すると,真剣味が足りないからだと思われます。

ハイディ・グラント・ハルヴァーソン 高橋由紀子(訳) (2015). だれもわかってくれない:あなたはなぜ誤解されるのか 早川書房 pp.67

得意分野

何か得意分野があるなら,同僚を助ける力を持っていると気づくべきだ。プラスの影響を与えられる可能性は,無視できないくらい大きい。一方,専門家を認めるだけでなく,ほかの専門家を積極的に探すことも大事だ。専門家は,数百・数千の人々をつなぎ,従業員全体を一丸となって機能させる腱のようなものだ。腱がなければ,どれだけ筋肉を鍛えても,よろよろと歩くことさえままならないのだ。

ベン・ウェイバー 千葉敏生(訳) (2014). 職場の人間科学:ビッグデータで考える「理想の働き方」 早川書房 pp.191

たまには会おう

ミシガン大学のエレナ・ロッコは,分散されたチームの業績低下の予防策を検証する,巧妙な実験を行なった。ロッコはフェイス・トゥ・フェイスのグループの方がリモート・ワーカーのグループよりも効率的かどうかだけを調べる代わりに,ある実験的な状況を作り出した。いったん全員に顔を合わせてもらい,そのあとで解散して別々の場所で作業してもらったのだ。ほかのチーム・メンバーと顔を合わせ,相手の雰囲気をつかめば,そのあとで散り散りになっても,相手にうまく対応したり,より深いレベルで対話したりできると考えたわけだ。
 彼女の研究では,フェイス・トゥ・フェイスのチームの業績がもっとも高かったが,最初に顔を合わせ,そのあと別々の場所で作業したチームも僅差だった。最初から別々の場所に分かれて作業したグループは,ダントツの最下位だった。この研究からわかるのは,毎回は現実的ではないにせよ,プロジェクトの開始前に全員で顔合わせをするのは,数枚の航空券を買うくらいの価値はあるだろうということだ。

ベン・ウェイバー 千葉敏生(訳) (2014). 職場の人間科学:ビッグデータで考える「理想の働き方」 早川書房 pp.152

主観

ことによると,重要なのは社会とのかかわりの数でも他者が実際に手助けをしてくれる度合いでもなく,社会的なやり取りが社会的なつながりに対する各人特有の主観的な欲求を満足させる度合いではないか,と私たちは考えた。毎日決められた時刻に日誌に記入してもらうという,以前行われた研究から,他者と過ごす時間の長さや他者とかかわる頻度が,孤独感の度合いを予測するのにはあまり頼りにならないことがわかっていた。孤独感との関係がとりわけ強かったのは,ここでも質の問題,つまり,他者との交わりにどれだけ意義があるかという,本人が下す評価だった。とはいえ,人との交わりに意義を見出せないことが,肥満や運動不足,癌の原因となる喫煙と肩を並べるほどの害をもたらしうると言うのは,やはり大げさに思われた。

ジョン・T・カシオッポ&ウィリアム・パトリック 柴田裕之(訳) (2010). 孤独の科学:人はなぜ寂しくなるのか 河出書房新社 pp.129

孤独感というシグナル

孤独感は社会的なつながりを取り戻すきっかけとなり,社会的なシグナルに対する私たちのレセプターの感度を上げる。同時に,孤独感に象徴される根強い恐れのせいで社会的なシグナルの処理が混乱し,実際に伝わるメッセージの精度が落ちる。私たちは,慢性的に孤独感を味わっていると,感度が高まり精度が落ちるという二重の影響によって,社会的なシグナルの意味を誤解しかねなくなる。ほかの人なら,同じシグナルに接しても感知さえしないし,仮に感知してもまったく異なる解釈をするだろう。

ジョン・T・カシオッポ&ウィリアム・パトリック 柴田裕之(訳) (2010). 孤独の科学:人はなぜ寂しくなるのか 河出書房新社 pp.48-49

自由だという判断

通常の意味における責任能力は,一般に人が直観的に捉える道徳的行為者の意味内容に合致するように思われる。心理学者のロイ・F・バウマイスターとその共同研究者たちは,行動に自制心や理性的な選択,計画性,自発性の行使が認められるときに,被験者がその行為を「自由」だと判断することを突き止めた。つまり,普通の人にとって,「自由意志」とは理性によって導かれ,複雑な状況を見極め,道徳判断に従う能力を伴うものであることがわかる。さらに,さまざまな事象はそれに先立つ事象に起因するという見解を受け容れていた(そのため,仮想の加害者の責任を追求する傾向の弱かった)被験者も,加害者が怒りの感情を掻き立てるような凶悪犯罪を行なう筋書きをそのあとに示されると,その責任を認める率が高まることが,多くの研究チームによって確認されている。ようするに,人間は行動の決定権を欠くが責任を負うとの見解に,一般の人が与するということが,これらのデータから窺われる。

サリー・サテル スコット・O・リリエンフェルド 柴田裕之(訳) (2015). その<脳科学>にご用心:脳画像で心はわかるのか 紀伊國屋書店 pp.202-203

赤い目の人

強膜の赤い人は,染まっていない白い強膜の人よりも確かに悲しそうで,健康状態が劣り,魅力も劣るように見えた。赤い目は顔の表情と感情的な涙と共に悲しみを表す視覚的な顔の信号で,健康で魅力的になるための手がかりがおまけに付いている。だがこれらのオプションの中から選択して赤目の原因を理解するためには背景が必要になることも考えられる。目を赤くした友人に出会ったときに同情の意を示すべきか医療的援助を行うべきか,はっきりしないこともあるだろう。赤い目は悲しみ,アレルギー,炎症,あるいは感染症の結果生じることもある。

ロバート・R・プロヴァイン 赤松眞紀(訳) (2013). あくびはどうして伝染するのか:人間のおかしな行動を科学する 青土社 pp.111

欲しいと好き

幸福度に関して,この「欲しい」と「好き」の違いは特に重要である。私たちはこの2つを同じものだと思い込みやすい。何かを欲しいと思うと,手に入れた後もずっとそれを好きなはずだと考える。だが実際はそんなことはない。アルバへの旅,不倫の愛,地域担当責任者の地位,ロレックスの時計などを私たちは欲しがるが,欲しいと思う感情は一時のことであって,実際に長期にわたって好きだというわけではない。人はこの2つの心理状態を一緒にしがちで,その結果,自分の幸福にとって大きなマイナスとなる決断をしてしまう。

トッド・カシュダン,ロバート=ビスワス・ディーナー 高橋由紀子(訳) ネガティブな感情が成功を呼ぶ 草思社 pp.164

対比効果・持ち越し効果

研究者たちは,あまりに強烈なポジティブ感情を経験すると,いくつかの面で問題が生じることを発見した。まず,「対比効果」である。ほかのよい出来事がかすんで見えてしまう。たとえば,宝くじで100万ドルを当てたとする。その後スクラッチくじで100ドル当てても,「何だ……」という感じになるだろう。もうひとつは「キャリーオーバー(持越し)効果」である。ポジティブな経験を心のなかで拡大する人は,ネガティブな経験も無意識のうちに拡大してしまう。勝利した時に大騒ぎして喜ぶ人は,うまく行かなかった時の敗北感にきわめて弱い。この1991年の研究は,幸福感を編集する傾向に,他に先駆けて重要な警告を示したものである。

トッド・カシュダン,ロバート=ビスワス・ディーナー 高橋由紀子(訳) ネガティブな感情が成功を呼ぶ 草思社 pp.139

感じることと表出

ここで明確にしておきたいことは,ネガティブ感情に関して,多くの人は大きな勘違いをしているということだ。たいていは,「ネガティブ感情」と,「ネガティブ感情を表すこと」を,分けて考えている。私が話を聞いたほとんどの人たちは,「人は悪い気分になることは当然あるし,それは避けがたいことだ」という考えには,あっさり賛成してくれた。ところが多くの人が,不満や強い悲しみを表すことは,好ましくないと考えている。コンピュータのように,内部のプロセスは人目に触れず,スクリーンには違うものが表れる方がいいと考えているかのようだ。

トッド・カシュダン,ロバート=ビスワス・ディーナー 高橋由紀子(訳) ネガティブな感情が成功を呼ぶ 草思社 pp.87

PとNの非対称性

バウマイスターの研究チームが出した結論は,「ネガティブな出来事,経験,人間関係,心理状態は,ポジティブなものに比べ,人の感性により強い影響を及ぼす」というもので,非常に包括的で説得力のある結論である。「気のめいるような結論だなあ」と,皆さんは思ったかもしれない。だがネガティビティというのは,理論上,進化の過程で人類に備わった生来の特質とされている。何かを悪いものだと感じる能力(この苦い葉っぱはきっと毒に違いない……)が,生存に必須の能力であるのと同じように,ネガティブ感情もまた,生きる上で必須の感情である。感情は経験の「追跡システム」のようなもので,現在の状況は安全かそれとも避けるべきかということを,私たちは過去の感情の記憶をもとに素早く判断できる。

トッド・カシュダン,ロバート=ビスワス・ディーナー 高橋由紀子(訳) ネガティブな感情が成功を呼ぶ 草思社 pp.82

心の耐性

アジアの文化をことさらに理想化しようというのではない。アジアには逆にポジティブな常道経験を味わうことを避ける傾向があることを,多くの研究結果が示している。アジアの人たちは,状況は常に変遷すると考えていて,そのため,アメリカ人のようにポジティブな瞬間に固執することを警戒する。アジア人は,非常に悪い状況にあっても不安によく耐えられるのに,最高に幸せな瞬間には,幸福感を少々犠牲にしてしまうようだ。我々がここで言いたいのは,欧米人も快適中毒から抜けだして,心の耐性を身につける術を学べるということである。

トッド・カシュダン,ロバート=ビスワス・ディーナー 高橋由紀子(訳) ネガティブな感情が成功を呼ぶ 草思社 pp.75-76

どこを見て答える?

捉え方が大雑把すぎるかもしれないが,アジアの人たちは,常道経験の捉え方が欧米人とは違うように思う。たとえば,白人のアメリカ人やカナダ人に「あなたは幸せですか?」と尋ねたら,相手はすぐに自分の心の内を覗き込む。いつもその時々の自分の気持ちをチェックしているので,かなり的確に答えることができる。しかし同じ質問を,たとえば韓国の女性にしたとする。彼女は自分がどんな気持ちかということだけでなく,その状況で自分がどう感じるべきかという文化的な規範にも同様に考えを巡らすだろう。
 研究者たちは,この「自分はどう感じるべきか」に関しても,興味深い文化的違いがあることを発見した。アジアの人たちは,平安,調和,充足感,冷静さのような穏やかなポジティブ感情を持つことがいいと考える。欧米人は逆に,もっと活気のあるポジティブ感情,たとえば熱意,喜び,誇りなどを好む。つまり,アメリカ人は心が興奮する状態を好み,こういう傾向は「自己強化」される。

トッド・カシュダン,ロバート=ビスワス・ディーナー 高橋由紀子(訳) ネガティブな感情が成功を呼ぶ 草思社 pp.72

幸せという言葉

政治経済の波が高まりを見せるにつれ,快適さに対する期待も高まった。幸福はもはやめzすゴールというよりは,健全な精神に欠かせないものと考えられるようになった。前述の「キリストは幸せだったのか」の研究をした大石たちは,グーグルを使って,1800年から2008年の間にアメリカで出版された本の中に,「幸せな人(Happy person)」という言葉がどれだけ出てくるかを調べた。想像がつくように,1800年台と1900年代初めまで,著者たちはこの言葉をまったく使わなかった。それから,「狂騒の20年代」になると,多くの本が「幸せな人」を取り上げるようになり,1990年には一気にそれが盛り上がる。本屋に行けば,幸せな人という言葉が含まれている本をつい買ってしまう。それ以来この言葉の使用は,ピーク時からほとんど減っていない。1990年から2008年までにこの言葉が使われた回数は,それまでの50年間の総計に匹敵する。社会通念が変化したのは明らかだ。

トッド・カシュダン,ロバート=ビスワス・ディーナー 高橋由紀子(訳) ネガティブな感情が成功を呼ぶ 草思社 pp.58-59

初頭効果

顔の固定観念は印象を形成するさいの初頭効果である。つまり最初の情報のほうが重視されるので,顔の固定観念に対抗するいちばん手っとり早い方法は,顔を見るまえに行動と性格特性にかんする情報を手に入れることである。じっさいに,デートの相手選びで魅力や人格特性が異なる女性にたいする関心を述べるよう男性に求めたところ,情報を与えるタイミングが決定的であった。魅力的な女性はタイミングに関係なく好かれたものの,性格の情報は顔を見せる前に見せると効果をしめしたが,顔を見せたあとでは効果がなかった。肯定的な性格をそなえた女性が否定的な性格をそなえた女性よりも好かれたのは,顔を見る3秒前に性格の情報を見たときで,これにたいして,顔をさきに見たときには,性格は男性の好みに効果を示さなかった。
 実質的な情報を得て容貌を見るまでのわずか3秒の差で違いがうまれるのなら,直接対面するまえにその人のことがなにかわかれば,それは顔の効果に対抗する大きな力になると思われる。人事選考にたずさわる人は,求職者に面接するまえに,写真が添えられていない履歴書をよく読んだり,あるいは電話で話したりすれば,偏見が少なくなるだろう。教師は成績と生徒の顔を結びつけるまえに採点すれば,偏見がなくなる。陪審員の選考にたずさわる人は,顔が見えないようにして陪審員候補者に最初の質問を行えば,顔の効果による偏見が減るであろう。

レズリー・A・ゼブロウィッツ 羽田節子・中尾ゆかり(訳) (1999). 顔を読む:顔学への招待 大修館書店 pp.295

魅力的な人

文学では美と善をむすびつける手法がよくつかわれるが,これは男女の顔写真にたいする人びとの印象にもみられる。魅力的な人はあたたかく,やさしく,強く,繊細で,セクシーで,おもしろく,落ち着きがあり,穏やかで,人づきあいがよく,外向的であるとうけとられる。だが,この威光効果は魅力的な人の否定的な印象によって弱められる。とりわけ,魅力的な女性はうぬぼれが強く,利己的で,欲ばりで,高慢だと評される。とはいえ,すぐれた社会的能力や性的なあたたかみについては効果が大きいが,うぬぼれについては弱い効果しかない。魅力的であることはまた,適応や支配や社交性などの良い性格にもそこそこの効果をおよぼし,さらに知的能力という属性にも小ないし中の効果をおよぼす。支配力についてくわしく調べた最近の研究では,魅力的な人ほど社会的影響力が大きく,説得力があり,統率力を持ち,つき従われたりまねられたりする可能性が高いことがわかった。誠実さと思いやりについては威光効果はごく小さいが,この効果は研究によってかなり異なり,魅力的な人が誠実さについて高い評価を受けるという研究結果もよくある。

レズリー・A・ゼブロウィッツ 羽田節子・中尾ゆかり(訳) (1999). 顔を読む:顔学への招待 大修館書店 pp.212-213

顔の魅力

同じ文化に属する人びとに写真に写った顔の魅力を判断させると,大きな意見の一致がみられ,判断される顔が一般的な人から選ばれ,美人コンテストに出場するようなずばぬけて魅力的な人がいないときでも,中程度の意見の一致がみられる。しかも,魅力の評価が一致するには,ちらりと顔を見るだけでことたりるのである。ある研究で,4分の1秒以下しか顔を見せずに魅力を判断させたところ,時間を制限しなかった人の判断と一致した。魅力についての意見の一致は,判断される人の性別や人種や年齢に関係がない。どの顔が魅力的かとたずねると,判断の対象が男性でも女性でも,自分たちと同じ人種でも違う人種でも,あかんぼうでもこどもでも十代でも若者でも高齢者でも,人びとの意見は一致するのである。判断者と人種が同じ場合のほうが意見がよく一致し,男性よりも女性の顔のほうがよく一致する。また,男性よりも女性の顔のほうが魅力をはっきり区別され,極端な判断がくだされる。このように,女性の魅力の違いのほうが反応が大きい傾向があり,とりわけ判断者が男性の場合にはそれがいちじるしい。

レズリー・A・ゼブロウィッツ 羽田節子・中尾ゆかり(訳) (1999). 顔を読む:顔学への招待 大修館書店 pp.177

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